一般的にピルと呼ばれている「低用量ピル」は避妊の手段として使用されるだけではありません。
ホルモンバランスの崩れによる不正出血や子宮内膜症などの病気において治療行為として使用されたり、生理の予定をずらすなど様々な用途で使用されます。
排卵に大きく関与するので様々な女性の悩みに対応することができますが、副作用もあるので正しい知識を持って対処法を知り服用することが肝心です。
ピルの副作用は体内のホルモン環境変化による頭痛や吐き気、倦怠感がもっとも多くみられます。
これは飲み続けているうちに体が慣れて改善されていくパターンが多いです。
同様に眠気を感じる方も飲み続けることで解消されることが多いようです。
ピルの副作用は内臓に及ぶものもあります。
ピルはホルモン剤なので肝臓で代謝が行われます。
常用することにより肝機能障害の原因になることがあります。
また、血液を固めやすくする働きがあるので心臓や血管系に悪影響を及ぼすこともあります。
心臓に疾患がある場合や血管系の病気に罹ったことがある方は注意が必要なので、医師に相談してから処方してもらう必要があります。
副作用により体重が増加することもあります。
これは水分が貯留しやすくなることによるものや食欲増進によるもので、直接脂肪量が増加するという訳ではありません。
水分の貯留に種類を変えたり漢方薬を処方するなどという対処法があり、食生活によるものは正しい食事計画を立てることで改善されます。
体重増加とは別に乳腺肥大による胸の張りや痛みを感じる場合があります。
この場合は飲み続けるうちに慣れてくることが多いですが、しこりが発生した場合は医師に相談する必要があります。
ピルによる副作用は短くて2、3日で治まる場合もあれば28日ほどで落ち着いてくるなど人それぞれです。
その多くが飲み続けることにより軽減されますが副作用が大きく出てくる場合は医師と相談し対処法を考えることが大切です。
独学で対処法を考え実行していたら知らないうちに悪化していくことも考えられます。
どうしても合わないときはピルを変えよう
ピルと一言で言ってもその種類はいくつかあります。
副作用の対処法としてピルの種類を変更するということは有用です。
医師と相談すれば自分の体の症状にあったピルを選択することができます。
ピルを変更するタイミングも良いときと悪い時があります。
ピルは28日周期で薬のシートが作成されていて、変更する場合もこの周期を認識する必要があります。
特に避妊用にピルを使用している場合は作用が不十分で排卵をしてしまい、望まない妊娠に繋がる可能性があるので慎重にタイミングを計る必要があります。
治療目的で使用している場合も1シート目を服用しているうちに医師との相談を済ませ、1シート目は服用し終えてから2シート目は別のものに変更するという方法が良いです。
1シート分は飲み切ったほうが良いとわかっていても体調不良が続くと服用する気になれなくなってしまうこともあるかもしれません。
ですが大抵の場合は飲み続けることにより症状が軽減されるので必ず飲み切ることが大切です。
使用を中断する場合も必ず1シート飲み切る必要があります。
また、ピルの1シートのうち最後の7日分は薬を飲まない期間(休薬期間)用の飲み忘れ防止のための錠剤です。
この7日分を飲まずにピルを変更する方法もありますが、子宮内膜を支える力が不足し不正出血を起こす可能性があるなどデメリットもあります。
早くに変更後のシートを処方されたからといって次のシートに独断で変更するのは危険です。
事情があって21日で変更したい場合も医師と相談し、指示を受けると安全です。
体に合わないピルを服用するのは精神的にも肉体的にも辛いですが、薬は独断で使用法を変えると時には取り返しのつかないことになることもあります。
自身の体のためにもまずは相談を心がけることが副作用の対処法で一番大切なことです。
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